「ないものは自分で作る」のがこの世界。
オプションポート16の
詳しい資料は「ザウルス宝箱Pro」の「ザウルス技術情報(ハードウェ
ア)」に「オプションポート16の端子配列、電気的仕様に関する情報」として掲載されているので、これに従えば、シリアル周辺機器をザウルスにつなぐため
の「シリアルポート変換ケーブル」を作ることも夢ではありません。
なお、筆者がシリアルポート変換ケーブルを作る目的は、
の2つであります。【表1:PCのシリアルポートとオプションポート16のピンアサイン】
PC | OP16 | 信号名 | 機能 |
---|---|---|---|
1 | 9 | CD | キャリア信号検知 |
2 | 4 | RD | 受信データ |
3 | 3 | SD | 送信データ |
4 | 14 | ER | DTR:データ端末レディ |
5 | 8 | GND | 信号グランド |
6 | 7 | DR | DSR:データセットレディ |
7 | 5 | RS | RTS:送信要求 |
8 | 6 | CS | CTS:送信可 |
9 | 10 | CI | ring信号検知 |
しっかりと全部の信号線が1対1対応しているのがわかります。 難しい変換とか考えなくていいのがいいですね。
【図1:オプションポート変換アダプタ】
実際に配線を始めようとしたところで、困ったことになりました。 ホシデン製コネクタのピッチは0.8mmと非常に狭く、 全9本のラインを半田付けするというのは、筆者にはほぼ不可能です。 そこで、シリアルポートとしては完璧ではなくなりますが、 必要なラインだけに絞ることにしました。 この計画で必要なラインは以下の通りです。
【表2:実際に作ったケーブル】
PC | OP16 | 信号名 | 機能 |
---|---|---|---|
1 | -- | -- | --- |
2 | 4 | RD | 受信データ |
3 | 3 | SD | 送信データ |
4 | 14 | ER | DTR:データ端末レディ |
5 | 8 | GND | 信号グランド |
6 | -- | -- | --- |
7 | 5 | RS | RTS:送信要求 |
8 | -- | -- | --- |
9 | 10 | CI | ring信号検知 |
【図2:シリアルポート変換ケーブル】
【表4:Sharp I/O Portとオプションポート16の比較】
OP16 | SL-5000D | MI-E1 | ||
---|---|---|---|---|
信号名 | 機能 | 信号名 | 機能 | |
1 | PWR IN(+) | 電源供給端子 +側 | PowerIN(+) | 電源供給端子 +側 |
2 | PWR IN(+) | 電源供給端子 +側 | Reserve | (基本的には使用しない) |
3 | SD | 送信データ | SD | 送信データ |
4 | RD | 受信データ | RD | 受信データ |
5 | RS | 送信要求 | RS | 送信要求 |
6 | CS | 送信可 | CS | 送信可 |
7 | DR | データセットレディ | DR | データセットレディ |
8 | GND | シグナルGND | GND | シグナルGNDド |
9 | USB D+ | USBデータ プラス側(双方向) | CD | キャリア検出 |
10 | WakeUp | Sync signal | CI | 被呼応答 |
11 | Vcc | 外部への 3.3V 供給 | Vcc | 外部への 5V 供給 |
12 | USB D- | USBデータ マイナス側(双方向) | NC | 未使用 |
13 | Reserve | Reserve | (GND) | 基本的にはGND |
14 | ER | データ端末レディ | ER | データ端末レディ |
15 | PWR GND | 電源供給端子 -側 | DETECT | (基本的には使用しない) |
16 | PWR GND | 電源供給端子 -側 | PowerIN(-) | 電源供給端子 -側 |
基本的には互換性がありますね。
GPSを接続するために必要な、CD, RD, GNDのラインはそのまま互換性があります。
しかし、ぱたぱたキーボードを使うために必要なCIが、
SL-5000DではWakeUpに使われています。
もし、このWakeUpシグナルをシステムで先にキャッチするようになっていたら、
ぱたぱたキーボードはSL-5000Dでは使えないことになりますね。
まあ、それはまた後ほど考えることにしましょう。